SIMカードって何かよくわからないという方もいらっしゃると思います。
ここではSIMカード、MVNO、SIMロック、SIMフリーなどとは何か、関連する用語などを極力わかりやすく説明します。
また、IIJが日本のMVNOとしては初のeSIM(クラウドSIM)の提供を2019年7月18日から開始すると発表しました。これからはeSIMの提供がだんだん増えてくると予測されます。 ので、そのことについても最後に触れたいと思います。
この記事を読むことでSIMカードとは何か、その関係する用語についても理解することができるようになります。
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SIMカードとは
SIMカードとはSubscriber Identity Module Cardの略です。
翻訳すると、「加入者識別モジュールカード」。モジュールは機能的にまとまった部品といった意味です。
つまり、加入者を識別するための部品をカード媒体で提供するのがSIMカードですね。
このSIMカードというのはご利用のスマートフォンに入っています。
3大キャリア窓口での契約であれば、契約時にお店でこのSIMカードをスマートフォン端末に入れた状態で提供されます。
このSIMカードには電話番号、契約者の情報が入っていると思えばよいでしょう。
厳密には他にもありますが利用者があまり気にする部分ではないので割愛しますね。
このSIMカードをスマートフォンなどに差し込むことで、電話やインターネットの通信ができるようになります。
SIMカードの種類
SIMカードのサイズは3種類あります。
標準SIMカード(15mm x 25mm)
microSIMカード(12mm x 15mm)
nanoSIMカード(8.8mm x 12.3mm)
最近では「nanoSIM」カード対応のスマートフォンがほとんどです。
また、これから増えていくものとして「eSIM(クラウドSIM)」があります。
「eSIM(クラウドSIM」については最後の方で説明します。
SIMカードの提供元~3大キャリア~サブブランド~MVNO~
サービス提供をしている会社と契約することでSIMカードの提供が受けられます。
提供元は増えていて、次のように分類されます。
3大キャリア
NTTドコモ
au
ソフトバンク
サブブランド
UQモバイル(auのサブブランド)
ワイモバイル(ソフトバンクのサブブランド)
ワイモバイルに関してはこちらでも紹介しています。
MVNO
MVNOは俗に言う、「格安SIM」と呼ばれるSIMサービスを提供している会社です。
格安SIM提供会社
- ビッグローブ
- DTI
- ワイモバイル
MVNOは3大キャリアの設備を使うことで、料金を安く提供できますが、3大キャリアと比べて速度は劣り、利用者が多い時間帯、朝の通勤時間、お昼休み、夜間21時~01時などは通信速度が遅いとされています。
利用者が何を重視しているかで契約先を選べばよいでしょう。
SIMフリーとは
まず、3大キャリア提供のスマートフォンはSIMロックと呼ばれる鍵がかけられています。
これは通信費や機種の値段を割り引いて提供しているため、契約してすぐに解約し、新しいスマートフォンを持って他社に契約を移されると損するため、一定期間は他社では使えないようにSIMロックがされています。
一定期間の経過後はSIMロックを解除して他社のSIMカードでも利用できるようになります。
※中には端末とキャリアの提供周波数や、機能の問題で利用できないものもあります。
そしてSIMフリーとは、初めからSIMロックが解除されたスマートフォンです。
SIMフリーのスマートフォンであれば、基本的には好きな通信会社と契約して利用できます。
主にMVNOがSIMフリーの端末を提供しています。
その他、メーカーが販売しているSIMフリーの端末を購入して、通信契約だけMVNOの「格安SIM」で結ぶといったことも可能です。
「格安SIM」についてはこちら
SIMフリーにするためのSIMロック解除についてはこちら
eSIM(クラウドSIM)について
「eSIM(クラウドSIM)」は物理的なSIMカードではなく、スマートフォンなどの端末に組み込まれている、SIMカードと同じ働きをするソフトウェアです。
本来のSIMカードであれば、SIMカード自体に電話番号などの情報がありましたが、「eSIM」では初めにインターネットを経由して端末に情報をダウンロードします。
冒頭で述べましたが、IIJが日本のMVNOとしては初のeSIMの提供を2019年7月18日から開始すると発表しました。
これからはeSIMの提供がだんだん増えてくると予測されます。
追記2020年4月追記:モバイルサービスにおいて、eSIM(クラウドSIM)を使ったサービスが増えてきています。
eSIM(クラウドSIM)の特性を生かして、複数のキャリアの電波を利用エリアに応じて取得して通信できる仕組みのものが多いです。
利用エリアによってはドコモ、au、ソフトバンクの電波をつかんで通信しますが、ほぼ、ソフトバンクの電波しかつかまないといった情報もみかけます。
eSIM(クラウドSIM)の対応端末
IIJでは当初、データ通信だけのサービス提供のようで、電話、SMSの機能は提供しないようです。
また、「eSIM」に対応した端末はまだ数が少ないです。
iPhoneであれば、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの3モデル
その他、eSIM搭載のWindowsのパソコンだけです。
Androidの端末では「eSIM」対応はまだ少ないようでGoogleのPixel 3は日本国内モデルは対応していなくて、米国版のみ対応しているようです。
eSIM(クラウドSIM)の使い方
当面は従来のSIMカードと併用して利用でしょうか。
メインで利用のSIMカードの通信容量が上限を超えたときに、「eSIM(クラウドSIM)」の契約のデータ通信を利用する。
他は「eSIM(クラウドSIM)」搭載のWindowsのパソコンであれば、モバイルルータなどなしで、単独通信が可能ですので、出先で利用される方はかさばらなくて良いかもしれませんね。
「eSIM(クラウドSIM)」についてはこれからも新しい情報が出てくると思いますので、順次、書いていきたいと思います。
まとめ
- SIMカードをスマートフォンなどの端末に入れることで、電話やインターネットの通信ができるようになります。
- SIMカードの提供元は3大キャリアのドコモ、au、ソフトバンクの他、サブブランドとしてUQモバイル、ワイモバイル。その他、MVNOがあります。
- キャリアの関係なく、SIMカードを差して使える機種のことを「SIMフリー」といい、好きな会社と通信の契約ができます。
- これからはSIMカードではなく、スマートフォンなどにSIMが組み込まれた「eSIM(クラウドSIM)」が増えてくる。